メロンは野菜?果物?赤肉と青肉の違いは?歴史を辿ると面白い

メロン 未分類

人生に彩りを。流星です。
今回はメロンについて深掘りしてまいります。
夏といえば、メロンとスイカですよね。
私はメロンもスイカと同じくらい大好きです。
あの甘い果汁と口の中でとろける果肉がたまりません。
こちらは今年食べた、北海道雨竜郡雨竜町の暑寒メロンです。

メロン

私も家に届く前からワクワクしていましたが、みずみずしく甘みがあって美味しかったです。
ここからはそのメロンの歴史や、果肉に赤と青があることについて説明していきます。
では、まいりましょう!

メロンは野菜である

結論から言うと、メロンは野菜です。以前の記事で説明したスイカ同様、食べ物としては果物ですが、植物としては野菜に分類されます。農林水産省の説明によると、苗を植えてから1年で収穫する草本植物は「野菜」とされているそうです。メロンもケーキなどのデザートの中によく入っているので果物だと思っていた方も多いと思いますが、私も知った時は驚きました。
メロンやスイカのように、植物として野菜でありながら果実的に食べるモノは、「果実的野菜」とされています。他にはいちごも同様です。

原産地の最有力はアフリカ

メロンの原産地については諸説ありますが、特に有力なのはアフリカ大陸です。そこはスイカと同じですね。他にはインドや中近東とも言われています。また、古代エジプトの壁画にはメロンが描かれており、古代ギリシャ・ローマ帝国・中国でも紀元前より栽培されていたそうです。
そして中世以降にヨーロッパへ広がり品種改良も施され、イタリアでは11〜13世紀、フランスでは15世紀ごろより栽培されるようになり、16世紀のイギリスでは私たちの知っている網目状のメロンの栽培が盛んになっていきました。1494年にはコロンブスが2度目の航海でアメリカ大陸へ持ち込んだことから現地でも急速に広がり、16〜17世紀に栽培が拡大されていったそうです。
このように、メロンもスイカ同様にアフリカ大陸からヨーロッパやアメリカ大陸へと広がった、歴史の長い果菜類であることが分かりました。

日本への伝来

日本には弥生時代ごろに中国から東洋系品種のマクワウリが渡来し、明治時代に網目状の西洋系メロンの栽培が始まりました。歴史を遡ると、江戸時代に徳川家康が江戸(今の東京都)に美濃真桑村(今の岐阜県本巣市)の名産であったマクワウリの栽培を命じ、明治時代初期にはまだ開拓中だった北海道でアメリカより導入した品種の栽培が始まったとのことです。
そして1893年ごろには新宿植物御苑で日本初の加湿式温室が完成し、農学者で造園家・官僚の福羽逸人の手により、イギリスやフランスから輸入した種で施策に着手したことで、マスクメロンの栽培方法が確立されました。彼は明治天皇に美味しい果物を召し上がって頂きたい一心で栽培を成功させたそうです。
さらに時を経て大正時代には静岡県でも温室栽培が始まり、品種改良が施されていきます。しかしこの時点では庶民にとっては手の届かない高級品でした。そして戦後の1962年にはマクワウリとシャランテメロン(西洋品種)の交配で誕生した、安価な品種であるプリンスメロンの発売を皮切りに、日本でもメロンが庶民の食べ物となっていきました。その後の1970年代以降も日本での品種改良が進み、メロンが私たちにとって身近な食べ物になりました。
このことから、私たちの知っている西洋メロンが日本では明治時代に導入されたと理解できました。

なぜ果肉に赤と青があるのか

メロンは大きく分けて、赤肉メロン青肉メロンがあります。
しかし、赤肉は正確にはオレンジ色で、青肉は黄緑です。それぞれの代表的な品種は、以下のブランドです。
以下、冒頭に載せた暑寒メロンの赤肉と青肉を切った写真です。

赤肉メロン(オレンジ)

品種名主な産地
夕張メロン北海道
富良野メロン北海道
三笠メロン北海道
プリンスメロン熊本県
クインシー茨城県
赤肉メロン
赤肉の暑寒メロン

青肉メロン(黄緑)

品種名主な産地
マスクメロン静岡県
アンデスメロン茨城県、熊本県
プリンスメロン熊本県
富良野メロン北海道
青肉メロン
青肉の暑寒メロン

赤肉と青肉は栄養素の量が違う

赤肉メロンと青肉メロンの違いは、含まれる色素「β-カロテン」の量の違いです。β-カロテンは緑黄色野菜に多く含まれる成分で、抗酸化作用が高く、アンチエイジングやがん予防、免疫力強化などの作用があるそうです。赤肉メロンにはこの成分が青肉の約25倍も含まれています。そのため、赤肉の方が栄養素を多く含んでいることが分かります。
また、両方のメロンの果肉には共通して、カリウムビタミンAが多く含まれています。カリウムには塩分を排出して血圧を下げたり、むくみの解消、熱中症や夏バテを防止する効果があります。一方のビタミンAには抗酸化作用があるため美容にも有効で、生活習慣病やがんを予防してくれるそうです。
あなたも夏はメロンを食べて、熱中症や生活習慣病を予防していきましょう。

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日本での名産地TOP3

ここで近年の日本におけるメロンの名産地TOP3を見ていきましょう。

順位都道府県出荷量
1位茨城県36,500トン
2位熊本県25,400トン
3位北海道20,400トン

メロンもスイカ同様、水はけのよい土壌と昼夜の寒暖差が合わさることで、より美味しく育ちます。上記3県はその両方の条件を満たしているため、名産地になっていると考えられます。
収穫量第1位の茨城県では「イバラキング」や「オトメ」といった代表格を筆頭に、多くの品種が栽培されています。他には鉾田市の「なだろうレッド」という赤肉メロンも有名です。また、旬の時期は5〜6月です。
第2位の熊本県では「肥後グリーンメロン」という品種が代表的です。これは鮮やかな黄緑色の果肉で、希少な大玉のブランドです。何と言っても、開花後は通常のメロンよりも10日ほど長く育てて美味しさを高めているそうです。私もいつか食べてみたくなってきました。熊本には阿蘇山の火山灰土壌と綺麗な水があるので、スイカだけでなくメロンも多く収穫されるのですね。また、温暖地域のため4月から収穫が始まり、5〜6月に旬を迎えます。
第3位の北海道といえば、赤肉の「夕張メロン」が有名ですよね。この品種は道内の様々な地域で栽培されています。他には富良野メロン帯広メロンなどもあります。北海道は自然が豊かで昼と夜の寒暖差が大きいため、メロンが育ちやすいことが理解できます。また、旬の時期は7月です。

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旬の時期と食べるタイミング

メロンの旬の時期は基本的に初夏です。特に5〜6月ごろですね。その点は品種や栽培地域によっても異なりますが、温暖地域である九州では4月ごろから収穫が始まり、関東地方は5月ごろ、東北・北海道は7月ごろと北上していきます。
しかしメロンはスイカと違い、収穫したり買ってきたばかりでいきなり食べても美味しさを味わえません。メロンは収穫後、時間の経過とともに「追熟」することでだんだんと美味しくなっていきます。そこにかかる期間は収穫後3〜7日です。追熟したメロンは果肉にとろみが出て、甘くなっています。
ただし注意して頂きたいのが、熟しすぎると内部から発酵し始めてしまうので、追熟したタイミングで切って食べるという部分です。追熟の見極め方は、メロン特有の甘い香りが漂い、果実のお尻の部分を指で軽く押すと少しへこむ程度の柔らかさを感じたタイミングです。皆さんも、メロンが上記のような状態になったらすぐに食べましょう。

まとめ

今回はメロンの歴史や食べるタイミングについて深掘りしてまいりました。
いかがだったでしょうか?
メロンもスイカやいちご同様に果実的野菜です。
原産地には複数の説がありますが、最有力はアフリカ大陸です。
日本では弥生時代にアジア品種のマクワウリが伝わったのを原点に、明治時代には西洋品種の網目状のメロンの栽培が始まり、戦後には庶民の手にも届く農作物となりました。
また、青肉よりも赤肉の方が栄養素を多く持っています。
日本での名産地TOP3は上から順に茨城県、熊本県、北海道です。
旬の時期は特に5〜6月ですがスイカ同様、南西から北上していきます。
やはり、真夏の暑い時に甘くとろみがあって冷たいメロンを食べると、爽やかな満足感を味わえます。
熱中症予防のためにも、夏の間に1回はメロンを食べてみてはいかがでしょうか?
ではまた。

参考文献

メロンの旅路 ~アフリカの果実から日本の高級フルーツへ
メロンの旬はいつ?品種や産地による違いとおいしいメロンの …
メロンの歴史|感動メロンプロジェクト | メロン栽培を応援し …
メロンの進化 ~昭和から始まる日本のメロン革命~|知る・楽しむ
メロンの旬はいつ?品種や産地による違いとおいしいメロンの …
じつは生産量日本一!いばらきメロン | 旬のうまいもの特集

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